孔雀石(Malachite) マラカイト
化学式 : Cu₂(CO₃)(OH)₂
分子量 : 221.11588
金属元素重量分率 : Cu 0.5747
結晶系 : 単斜晶系
硬度 : 3.5-4
劈開 : 一方向に完全
分類 : 銅鉱物の混合石(クリソコラ・マラカイト・アズライト・ターコイズなど)
主成分 : Cu を含む珪酸塩・炭酸塩鉱物
色 : ブルー~グリーンの多色模様
光沢 : ガラス光沢~樹脂光沢
■ 鉱物学的特徴
エイラットストーンは単一鉱物ではなく、複合鉱物集合体(polymineralic aggregate) であるため、 物性値は構成鉱物の割合により変動する。
比重 : 2.0 – 3.0
クリソコラ : 2.0 – 2.4 マラカイト : 3.9 – 4.0 アズライト:3.7 – 3.9
エイラットストーンはこれらの混合により 2.4 前後を示すことが多い。
硬度 : 3.5 – 5
クリソコラ : 2 – 4 マラカイト : 3.5 – 4 ターコイズ:5 – 6
混合石としては 4 前後 が一般的。
色調 : 銅イオン(Cu²⁺)による青色・緑色
Cu²⁺ の d–d 遷移に起因する吸収スペクトルが特徴的。
エイラットストーンは、イスラエル南端の Eilat(エイラット)地域に分布する古代銅鉱床 に由来する、複数の銅鉱物が自然に共生・混合した二次鉱物集合体である。主にクリソコラ(Cu₂H₂Si₂O₅(OH)₄)・マラカイト(Cu₂CO₃(OH)₂)・アズライト(Cu₃(CO₃)₂(OH)₂)・ターコイズ(CuAl₆(PO₄)₄(OH)₈·4H₂O) などが微細に入り組み、酸化帯特有のブルー~グリーンの複雑な模様を呈する。
本個体は、銅鉱物特有の複雑な模様 が非常に美しく、色のバランスも優れており、エイラットストーンの魅力が最もよく表れた逸品です。
旧約聖書第一列王記9:26(エラテ)「ソロモン王の石」又は「知恵の石」と言われ紀元前950年頃には銅が採掘されていました。イスラエルで唯一の金属鉱山で、マラカイト、アズライト、トルコ石、クロソコーラ、ダイオプテーズなどの銅の二次鉱物が混在した石がエイラットストーンです。また、イスラエルの「国家の石」になります。この標本は、大変希少で綺麗な青色のものです。
■ 地質学的背景
エイラット地域は、アラバ谷(Arabah Valley)に沿って広がる 古代銅鉱床帯(Timna–Eilat copper district)の一部で、先カンブリア時代の堆積岩・火成岩・変成岩が複雑に分布する地域である。
この地域の銅鉱床は、主に以下のようなプロセスで形成される。
1 一次鉱物の形成(硫化銅鉱物)
※ 主に カルコパイライト(CuFeS₂)・ボルナイト(Cu₅FeS₄)などの硫化鉱物が、火成活動に伴う熱水作用により母岩中に沈殿。
2 酸化帯での二次鉱物化
※ 乾燥気候下で酸化が進行し、硫化鉱物が分解 → 銅イオンが移動 → 炭酸塩・珪酸塩・リン酸塩などと反応し、マラカイト・アズライト・クリソコラ・ターコイズなどの二次銅鉱物が生成。
3 混合鉱物としての固着
※ 地下水の蒸発・再沈殿を繰り返すことで、これらの銅鉱物が微細に入り組んだ複合石として固結し、“エイラットストーン” と呼ばれる独特の組織を形成する。
■ 産地特性
Eilat 産のエイラットストーンは、 古代から「イスラエルの国石」として扱われ、 ティムナ渓谷(Timna Valley)の銅鉱山遺跡とも深く関わる。
産出量が限られ、現在は採掘制限も多い 鉱物の混合が自然に進み、独特の色彩パターンを形成
そのため、高品質のエイラットストーンは年々入手が困難になっている。
■ 注意事項
現在、市場では樹脂加工品や染色石を“エイラットストーン”として販売する例が増えております。 当店では比重・組織・外観特徴を確認し、Eilat 産の天然複合銅鉱物のみを取り扱っております。ご注意して下さい。
寸法 : 31.6X18.0X12.0mm/10.3g







