分子量 : 200.59
金属元素重量分率 : Hg 1.0000
結晶系 : - 非晶質(液体)または等軸晶系(稀に結晶化)
比重 : 13.6
硬度 ; - 液体のため測定不可(固体時は約1.5)
劈開 : -
色 : 銀白色の金属光沢(液体)、酸化で灰色〜黒ずむことも
融点 : 約−38.83 °C(常温で液体)
沸点 : 約357 °C
■ 概要(Overview)
本品は、スペイン・シウダ・レアル県 Almadén(アルマデン)にて産出した 最高品質の自然水銀(Native Mercury)です。自然状態で金属水銀が液滴として産出する例は極めて稀少で、その産出は世界的にも限られた鉱床に限られています。Almadén は 2,000 年以上にわたり水銀を産出した世界最大級の辰砂(Cinnabar)鉱床として知られ、自然水銀の産出地としても歴史的価値が非常に高い地域です。
■ 鉱物学的特徴(Mineralogical Features)
化学組成 : Hg(自然水銀) 産状 : 辰砂(HgS)の分解・還元により生成した金属水銀 形態 : 母岩表面に付着した銀色の液滴状・球状
光沢 : 強い金属光沢、鏡面状の反射 安定性 : 揮発性が高く、密閉保存が必須
自然水銀は、辰砂の熱水変質・還元反応の最終生成物として形成されるため、 鉱床学的にも重要な指標となります。
■ 産地背景(Locality Notes)Almadén 鉱山は、
世界最大の水銀鉱床 2,000 年以上の採掘史 ローマ時代から近代まで続く産業遺産 として知られ、
現在は UNESCO 世界遺産 に登録されています。
この地域で産出する自然水銀は、産地特定が明確で、学術標本としての価値が非常に高いと評価されています。
■ 研究用途(Research Notes)
自然水銀は、以下の研究分野で重要な資料となります
辰砂鉱床の生成プロセス解析 水銀の地球化学的挙動(揮発・還元・移動) 熱水変質作用の最終段階の研究 金属水銀の自然状態での安定性評価
特に Almadén 産は、鉱床形成モデルの検証に用いられる代表的標本 として知られています。
天然に液体としては唯一の金属元素で、常温では小滴ですが、-39℃でははじめて固化して菱面体に結晶します。非常に珍しく、特定の条件下でのみ安定して存在し、 多くの場合は辰砂(Cinnabar, HgS)などの水銀鉱物の分解や酸化によって形成されます。また、この標本の表面ににじみ出ている銀白色の丸い粒がにじみ出ていますが、これは自然水銀で常温で液体になる特殊な鉱物です。自然結晶はごく稀で、比較的低温の熱水作用によって生成されます。*熱を加えると有害な気体になるので常温で保存してください。瓶かケースに密閉して保管することをお勧めします。水銀が有害な為、現在では利用が制限されています。原産地のアルマデン鉱山は世界最大の水銀鉱床で、2000年以上の採掘史を持っています。尚、この鉱物は、主に研究機関・大学・大学院等の研究用となります。
⚠️ 安全性と取り扱いの注意
自然水銀は強い毒性を持つ揮発性金属であり、取り扱いには最大限の注意が必要!
※ 揮発した水銀蒸気は極めて有害(神経系・腎臓への影響)
※ 密閉容器での保存が必須(ガラスバイアルや樹脂封入が一般的)
※ 加熱・破損・蒸発を避ける
※ 標本としての展示は換気の良い場所で、密閉状態を保つこと
寸法 : 40.5X27.3X24.7mm/26.8g








